遺言書、実はもっと身近です― 基本の「き」と、種類の選び方
2026.08.10

「遺言書」と聞くと、資産家が書くもの、まだ自分には関係ない――そんなイメージをお持ちかもしれません。けれど実際には、遺言書は、大切な人に想いと財産を確かに遺すための、とても身近で心強い手段です。
このコラムでは、遺言書の基本と、代表的な2つの種類の選び方を、わかりやすくご紹介します。
遺言書があると、何が変わる?
遺言書がない場合、財産は法律で定められた割合(法定相続分)に沿って、相続人で分けることになります。それ自体は公平な仕組みですが、ときに「誰が何を受け取るか」をめぐって、ご家族の間で意見が分かれてしまうこともあります。
遺言書があれば、
- 誰に、何を遺すかを、ご自身の意思で決められる
- お世話になった方や、法定相続人ではない人・団体にも遺せる
- 「分け方」が明確になり、ご家族が悩んだり、争ったりするのを防げる
- 相続の手続きが、よりスムーズに進む
こうした「もしものとき」の道しるべを、あらかじめ用意しておくことができます。
代表的な2つの種類
遺言書にはいくつか種類がありますが、多くの方が利用されるのは、次の2つです。
自筆証書遺言 ― 自分で手軽に書ける 自分で書いて作成する遺言書です。紙とペンがあればいつでも書け、費用もかかりません。手軽な一方で、書き方に決まり(日付・署名・押印など)があり、形式が整っていないと無効になってしまうことも。紛失や改ざんのリスクもあります。近年は、法務局が原本を預かる「保管制度」もでき、こうした心配を減らせるようになりました。
公正証書遺言 ― 確実で安心 公証役場で、公証人が作成する遺言書です。証人2名が必要で、作成に費用はかかりますが、形式の不備で無効になる心配がほとんどなく、原本は公証役場に保管されるため、紛失や改ざんの心配もありません。「確実に想いを実現したい」という方に適しています。
どちらを選べばいい?
手軽さを重視するなら自筆証書遺言、確実さ・安全性を重視するなら公正証書遺言――というのが、基本的な考え方です。
財産の種類が多い、相続人の関係が複雑、あるいは「どうしても実現したい希望がある」といった場合には、公正証書遺言が安心です。
書くときに、押さえておきたいこと
- 財産をもれなく書き出す ― 預貯金、不動産、保険など、「何が」「どこに」あるかを整理してから
- 「誰に・何を」を具体的に ― あいまいな表現は、後の解釈の食い違いのもとになります
- 遺留分に配慮する ― 一定の相続人には、法律上、最低限受け取れる取り分(遺留分)があります。これを踏まえておくと、争いを避けやすくなります
- 遺言執行者を決めておく ― 遺言の内容を実際に手続きしてくれる人(遺言執行者)を指定しておくと、実現がぐっとスムーズになります
おわりに
遺言書は、「財産を分けるための書類」であると同時に、大切な人へ想いを伝える、最後のお手紙のようなものです。
とはいえ、「自分の場合はどう書けばいいのか」「無効にならないか心配」と、迷うところも多いはず。私たちウィルサポートは、遺言書の作成のご相談から、その内容を確実にかたちにする執行まで、一貫してお手伝いしています。はじめの一歩に迷ったら、どうぞお気軽にご相談ください。
株式会社ウィルサポート