おひとりさまの終活は何から始める?やることリスト10と優先順位
2026.08.28

「終活を始めなければとは思っているけれど、何から手を付ければいいのか分からない」——おひとりさまの終活のご相談で、最も多くいただくお悩みです。
厚生労働省「国民生活基礎調査」(2024年)によると、一人暮らしの世帯は全世帯の34%と過去最高を更新し、そのうち46.2%は65歳以上の方です。おひとりさまは、もはや特別な存在ではありません。それなのに、世の中の終活情報の多くは「家族がいる人」を前提に書かれており、おひとりさまにとって本当に大切な準備と順番は、意外と知られていないのが実情です。
本記事では、おひとりさまの終活でやるべきこと10項目を一覧にし、「どれから始めるべきか」という優先順位の考え方まで、終活支援の専門家がわかりやすく解説します。
この記事は、遺言書作成サポート・死後事務委任契約を専門とするウィルサポート株式会社(東京都新宿区神楽坂/提携:神楽坂法務合同事務所)が執筆しています。
おひとりさまの終活が「家族がいる人の終活」と違う3つの理由
1. 代わりに気づいて、動いてくれる人がいない
家族がいれば、入院や介護が必要になったとき、誰かが気づいて手続きを進めてくれます。おひとりさまの場合、異変に気づく仕組みも、代わりに動く人も、自分で用意しておく必要があります。
2. 判断能力が低下したときに「空白」が生まれる
認知症などで判断能力が低下すると、預金の管理も、施設の契約も、そして終活の準備そのものもできなくなります。誰かが自然に補ってくれる家族型の暮らしと違い、備えのないおひとりさまには支援の空白が生じます。
3. 死後の手続きの担い手が決まっていない
葬儀、納骨、住まいの片付け、役所への届出。相続手続きだけでも膨大な作業がありますが、おひとりさまの場合、それを「誰がやるのか」が最初から空白です。
この3つの空白を埋めることが、おひとりさまの終活の本質です。
おひとりさまの終活 やることリスト10【全体像】
| # | やること | 目的 | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 1 | 遺言書の作成 | 財産の行き先を自分で決める | ★★★ |
| 2 | 死後事務委任契約 | 葬儀・片付け・届出の担い手を決める | ★★★ |
| 3 | 任意後見契約 | 判断能力低下後の財産管理を託す | ★★★ |
| 4 | 見守り・緊急連絡先の確保 | 異変に気づく仕組みをつくる | ★★☆ |
| 5 | 財産目録・デジタル資産の整理 | 財産の全体像を見える化する | ★★☆ |
| 6 | 医療・介護の希望を決める | 延命治療などの意思を残す | ★★☆ |
| 7 | 生前整理 | 持ち物を減らし住まいを整える | ★☆☆ |
| 8 | 葬儀・納骨の希望を固める | 散骨・墓じまい等の意向を形に | ★☆☆ |
| 9 | 住まいの計画 | 施設入居も含め住み替えを検討 | ★☆☆ |
| 10 | エンディングノート | 上記すべての情報をまとめる | 随時 |
優先度★★★の3つが最初にくる理由を、次で説明します。
最優先は「元気なうちにしか結べない」3つの契約
リストの上位3つ(遺言書・死後事務委任契約・任意後見契約)には共通点があります。それは、認知症などで判断能力が低下すると、もう作成・契約できなくなるという点です。エンディングノートはいつでも書き直せますし、法的効力もありません。しかしこの3つの契約は、先延ばしにした結果「もう結べない」となれば、取り返しがつきません。だからこそ最優先なのです。
1. 遺言書:財産の行き先を自分で決める
相続人がいないおひとりさまの財産は、備えがなければ最終的に国庫へ帰属します(その額は2024年度に約1,292億円にのぼります)。お世話になった方や共感する団体に残したいなら、遺言書が唯一確実な方法です。確実性の高い公正証書遺言がおすすめです。詳しくは相続人がいないと財産はどうなる?、自筆証書遺言と公正証書遺言の違いの記事をご覧ください。
2. 死後事務委任契約:死後の手続きの担い手を決める
葬儀・火葬、納骨や散骨、賃貸の解約、遺品整理、役所への届出——亡くなった後に必要な手続きを、生前に専門家へ託しておく契約です。おひとりさまの終活の要といえる備えで、遺言書とセットで整えることで「財産の行き先」と「手続きの担い手」の両方が決まります。詳しくは死後事務委任契約とはの記事をご覧ください。
3. 任意後見契約:判断能力が低下した後の暮らしを守る
将来、認知症などで判断能力が低下したときに、財産管理や施設契約などを担ってくれる人を、元気なうちに自分で選んで契約しておく制度です。公正証書での作成が法律で義務付けられています。詳しくは任意後見契約とはの記事で解説しています。
暮らしの安心を支える備え:見守りと緊急連絡先
3つの契約を結んでも、それだけでは動き出しません。倒れたとき、入院したとき、判断能力が低下し始めたとき——異変に気づき、連絡を受け、必要な手続きのスイッチを押す人が必要です。
- 見守りサービス:定期的な連絡や、IoT機器を使った安否確認で、異変の早期発見につなげます。
- 緊急連絡先の引き受け:入院や施設入居の際に求められる緊急連絡先を、専門の法人に依頼する方法があります。身元保証人を求められた場合の対処法は身元保証人・緊急連絡先がいないとどうなる?の記事で詳しく解説しています。
ウィルサポートでは、IoT見守りサービスや緊急連絡先の引き受けを、死後事務委任契約とあわせてご提供しています。
情報とモノの整理:財産目録・デジタル終活・生前整理
- 財産目録:預貯金、不動産、保険、年金を一覧化します。特に通帳のないネット銀行・ネット証券・スマホ決済などのデジタル資産は、リストがなければ発見されないおそれがあります。IDやパスワードの管理方法も決めておきましょう。
- 生前整理:体力のあるうちに持ち物を減らしておくことは、ご自身の暮らしやすさにも、将来の遺品整理の負担軽減にも直結します。一人では大変な作業なので、生前整理・遺品整理のサポートの利用もご検討ください。
- エンディングノート:ここまでの情報や希望を1冊にまとめます。法的効力はありませんが、あなたを支える人への最高の「引き継ぎ書」になります。
医療・介護・葬送の希望を形にする
- 医療・介護の希望:延命治療についての考え、希望する介護のかたちを、元気なうちに書面にしておきます(尊厳死宣言公正証書という方法もあります)。
- 葬儀・納骨の希望:直葬でよいのか、誰に知らせてほしいのか、納骨先はどこか。散骨や墓じまいを希望する場合も、死後事務委任契約に盛り込めば実現できます。
- 住まいの計画:将来の施設入居も視野に、早めに情報収集を。ウィルサポートでは有料老人ホーム選びのご相談も無料で承っています。
挫折しないための3つのコツ
- 完璧を目指さない:10項目を一度に終わらせる必要はありません。まず優先度★★★の相談から始めれば、残りは順番に整えられます。
- 一人で抱えない:おひとりさまの終活は「相談相手がいない」こと自体が壁になります。無料相談を活用し、専門家を伴走者にしてください。
- 年に1回見直す:財産状況やお気持ちは変わるものです。誕生日など、見直しの日を決めておきましょう。
よくある質問
Q. 終活は何歳から始めるべきですか?
A. 決まりはありませんが、遺言書や各種契約は判断能力があるうちにしか作れません。「まだ早い」と感じる60代までに基盤を整え、あとは見直していくのが理想的です。
Q. エンディングノートだけではだめですか?
A. エンディングノートに法的効力はなく、財産の行き先も、死後の手続きの依頼も実現できません。希望を「実現」するには、遺言書と死後事務委任契約が必要です。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 内容によりますが、公正証書遺言の作成は公証人手数料が数万円程度、死後事務委任契約は執行内容に応じた費用(当社では48万円台からのプラン例あり)などが目安です。ご状況に合わせたお見積りを無料でご案内します。
Q. 甥や姪など、親族が一応いる場合はどうすればいいですか?
A. 疎遠な親族に突然負担がかかるのを防ぐためにも、備えの意味は大きいです。遺言書で財産の行き先を明確にし、手続きは専門家に託しておけば、親族に迷惑をかけない形が作れます。
Q. 何から相談すればいいか、それ自体が分かりません。
A. その状態でのご相談こそ歓迎です。現状とご希望を伺いながら、必要な備えと優先順位を一緒に整理するところからお手伝いします。
まとめ:3つの契約から始めれば、終活の8割は整う
- おひとりさまの終活の本質は「気づく人・動く人・引き継ぐ人」の空白を埋めること
- 遺言書・死後事務委任契約・任意後見契約は、判断能力があるうちにしか結べない最優先事項
- 見守り・緊急連絡先で「発動の仕組み」を、財産目録・生前整理で「引き継ぎの準備」を
- 完璧よりも着手。無料相談を入口に、専門家と一緒に進めるのが挫折しないコツ
ウィルサポート株式会社(東京都新宿区神楽坂)は、おひとりさまの終活支援を専門に、遺言書作成から死後事務委任契約、見守り、生前整理まで一貫してサポートしています。ご相談は無料。お電話は平日10時〜18時、メール(お問い合わせフォーム)は365日受け付けており、土日祝の面談(要事前予約)や訪問でのご相談(基本無料、遠方は応相談)にも対応しています。
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執筆:ウィルサポート株式会社(東京都新宿区神楽坂4丁目1番1号オザワビル6階/提携:神楽坂法務合同事務所)
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